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STUDIO FNCの仕事の裏側を公開

日本ってやっぱり素晴らしい。大きな仕事の裏話。

#story15「全国各地、取材行脚の旅へ行ってきました」

まだ、新型コロナウイルスなんて対岸の火事と誰もが思っていた今年1月。嬉しい悲鳴が社内に響きました。昨年末にプレゼンした案件が見事、採用されたのでした。

 

テーマは「地方分権改革・提案募集方式の成果事例」です。この、地方分権改革とは、住民に身近な行政は出来る限り地方公共団体が担い、その自主性を発揮すると共に地域住民が地方行政に参画し、協働していくことを目指す改革です。

つまりは、地域住民や地方行政などが、何かを変えていきたいと思った場合、国の法律や制度、指針によって改革が出来ない場合、この地方分権改革・提案募集を使用することによって、その課題を解決することが可能となる制度です。

動画制作の案件で、企画・取材・撮影・編集までを行うことがその内容でした。取材先は、北海道、三重、滋賀、大阪、大分の全5箇所。

まだ、冬真っ盛りの2月中旬。京都へ。まずは、滋賀・三重への取材をするために、前泊でした。既に、新型コロナウイルスが広がりつつあり、海外からの観光客が急激に減っていた時期だったため、普段の京都ではありえないようなガラガラの中を回ることが出来ました。

翌日、レンタカーをして、一路、滋賀へ。前日は雨が降っていたので、天気はどうなることやらと思っていましたが、この日は見事晴天。気温も10度を超え暖かく、絶好の取材日和となりました。滋賀県日野町。近江鉄道が走る長閑な光景が広がる町です。日野駅の駅舎は、築100年以上が経過している歴史ある建物で、近年、老朽化のために取り壊しも検討されましたが、地元の方々の声を受け、修繕し現在も、その姿を残しています。

早速、町役場での取材を実施し、その後、農家民宿を実施しているお宅へも取材。手先が器用なご主人と料理上手な奥様が営む民宿では、竹細工や、手作りシフォンケーキなどを頂き、素敵な民宿での交流のお話などを伺うことが出来ました。

その日のうちに、翌日の取材地である三重県へ移動するため、夕方4:00過ぎに、出発。再び高速道路に乗り、一路、三重・松阪へ。そう、あの松阪牛で有名な松阪です。どの移動中も、綺麗な田園風景や森林、普段、都会にいると見ることのできないような光景を見ることが出来ました。そして、2日目。今度は、三重県大紀町へ。松阪市から車で30分ほど。大きな山を何度か越えた先に、その町はありました。大紀町は、海・川・山が揃った町で、今回は、その山側の方へ。この町でも農家民宿を営むご夫妻のもとへ。民宿の裏には清流が流れており、川魚が豊富。そこで釣れた魚を捌き、塩焼きに。また、栽培している椎茸ももぎたてをそのまま素焼きで。そして、地元で採れたお米を釜炊きで。もう最高のご馳走で、本当に日本人に良かったと感じる瞬間でした。ちなみに、この写真にある川魚は、釣ったあと、捌いたのですが、その捌き方を民宿のご主人に習い、見事習得し、全部捌いたのが副代表の富田でした。一回教えただけで全部捌けるようになってしまうとは!と、ご主人も驚かれてました。

次の取材は、大阪へ。今度は罹災証明の発行に関わる取材。大阪北部地震と台風21号の災害に見舞われた高槻市と茨木市へ。その当時のお話を聞き、震災や災害に対する意識が変わりました。非日常を過ごすことの辛さや苦しさ。非常に感じるものがありました。そして、大阪からその足で今度は北海道へ。北海道胆振東部地震があった厚真町へ。その次に、大分県由布市へ。どの町でも震災時の出来事や、経験を聞き、感じるものが多くありました。

今回の取材では、2つの内容があり、一方は明るい話題、一方では、辛いことがあった話題と内容が180度違うものでありました。しかしながら、どちらの内容でも、困っていたことがあり、それを何とかしたい、解決する方法を模索していた中で、内閣府の地方分権改革・提案募集方式という制度を知ったということでした。

この制度の素晴らしいところは、制度を変えたいと思っても、地域住民や、地方行政だけではどうしようも出来ないことでもこの制度を使うことで、変えることが出来る。その可能性

を広げることが出来る。制度が変わることによって、出来なかったことが可能になり、それが、また新しい扉を開くことが出来る。

日本の法律や制度は、戦後、制定されたものがまだ数多くあります。時代が進み、技術の進歩に伴い、その制度では対応しきれなくなってきているものも数多くあります。また、未曾有の災害が起こるようになり、今までの流れでは対応出来ないことも多くあります。それを経験することによって、変えなければならないことが出てくるのです。指針を示すことは必要ですが、未だわからないことに対しては、経験をしてみないと反省点が出てこないことも多くあります。つまり、そうした多くの制度に対し、地域住民からでも地方行政からでも気付いたことは提案することが出来るという制度なのです。

今、新型コロナウイルスで、日本も含め、世界が未曾有のウイルスによって対処方法を模索しています。きっと、この経験も次世代へ伝えるべきものが出来るはずです。人類はそうやって、経験や失敗を繰り返しながら今を作ってきています。きっと、今のこの状況も人類の力で解決方法が見つかるはずです。

どんなことでも批判することは簡単です。しかし、どうやって解決するかを考えることの方が難しいのです。それをたくさんの声とたくさんの力で、考えることが出来れば、問題はきっと良い方向へと解決出来るはずです。

 

今回の取材を通して、このような制度を知った時、私たちは思いました。無知より怖いものはないと。常に、正しい情報を得る、そして冷静な判断をしていく。それを教えられた気がします。この国には、素晴らしい制度があります。そして、それを活かすために、昼夜問わず動いてくれる人たちがいます。

そう、日本ってやっぱり素晴らしい。

内閣府地方分権改革・提案募集方式 成果事例集動画

(外部リンクで開きます)

『農林漁業体験民宿業における客室面積用件の緩和』編

http://wwwc.cao.go.jp/lib_014/jirei_1.html

『罹災証明書の交付の迅速化』編

http://wwwc.cao.go.jp/lib_014/jirei_2.html

文・青田竜之介  写真・青田竜之介 富田真央  更新・2020年4月3日

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